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?@バンコク第2国際空港の建設
国際線の大幅な伸びに伴い、新たにバンコク第2国際空港建設が計画されている。建設候補地は、バンコク中心部から東約30kmに位置し、3200ヘクタールの敷地の中に4000m滑走路を4本建設し、年間約1億人の旅客と650万トンの貨物を取り扱う計画である。
完成は2000年を予定しており、問題となる空港へのアクセスは現在計画中の新交通システムの他にSRTの延伸も構想にあがっている。
?A在来空港の整備
バンコク空港については、東南アジアのハブ空港としての地位を固めるために、国際線及び国内線旅客ターミナルの拡張、駐車場の拡張、エプロンの拡張を行う。
その他、チェンマイ、ハジャイ、プーケットの各地方空港についても、増加する利用客及び貨物取り扱いに対応するために、旅客ターミナルの拡張、駐車場の拡張、エプロンの拡張等を行う。

 

2・5・4 バンコク大量都市交通プロジェクト
首都バンコク(BMR)は人口約600万人で、タイ全体の1割を占める。バンコクにおける交通手段は道路のみで他の軌道系交通機関は全くない。市内の交通事情は年々深刻さを増し、交通調査によると中心部における自動車の平均速度は1989年には8.1km/hであったものが、1993年には4km/hにまで低下している(図2・5−2にバンコク市内の道路混雑状況を紹介する)。
この世界最悪の状況を打開するため、いくつかのプロジェクトが計画、実施されている(図2・5−3参照)。
(1)ホープウェルプロジェクト(図2・5−4参照)
バンコクから東、北、西、及び西南に伸びるSRTの線路敷を利用しながら、バンコク市内の中心部と郊外を十文字に結ぶ約60?qの大量輸送システムである。
SRT路線の部分は三層構造となり、1階は商業施設、2階は既存のSRT路線と新しい通勤鉄道路線、3階が有料高速道路となる。事業主体はSRTと

 

 

 

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